保税倉庫の業務は、貨物の搬入・保管・搬出に加えて、NACCSへの登録との整合が常に求められます。本記事では、保税倉庫管理システムの役割と、航空輸入で押さえておきたいNACCS業務(BIN・HPK・OUT・IWI)の基礎、選び方のポイントを解説します。
保税倉庫管理システムとは
保税倉庫(保税蔵置場)は、輸入許可前の外国貨物を関税を納めないまま置いておける場所です。どの貨物がいつ搬入され、いまどこにあり、輸入許可が出ているかを正しく管理し、NACCSへの登録と食い違いがないようにする必要があります。
保税倉庫管理システムは、こうした貨物の管理とNACCSへの登録・照会を一体で扱うシステムです。一般的なWMSと違い、通関の状況の管理、未許可貨物の搬出防止、NACCS在庫との照合までを前提に設計されている点が特徴です。
航空輸入貨物の流れとNACCS業務
段階 | 主なNACCS業務 |
到着・一次上屋 | PKG(貨物確認情報登録) |
HAWB情報の登録 | HCH(HAWB情報登録) |
保税運送 | OLT(保税運送申告) |
保税蔵置場への搬入 | BIN(搬入確認登録) |
仕分け・HAWB単位の確認 | HPK(混載貨物確認情報登録) |
輸入申告・許可 | IDC(輸入申告)など |
搬出 | OUT(搬出確認登録) |
このうち、保税蔵置場が中心となって行うのがBIN・HPK・OUTと、在庫を確かめるIWIです。
BIN・HPK・OUT・IWIの基礎
BIN(搬入確認登録)
保税運送されてきた貨物の到着を確認し、NACCSに登録します。MAWB単位で個数・重量が合っているかの確認がポイントです。
HPK(混載貨物確認情報登録)
混載貨物を仕分けた後、HAWBごとの確認結果(SHORT・OVERなど)を登録します。越境EC貨物のようにHAWBが多い場合、HHTのスキャン結果からHPKのデータを作れるかで現場の負担が大きく変わります。
OUT(搬出確認登録)
保税蔵置場から貨物を搬出したことを登録します。搬出できるのは原則として許可を受けた貨物だけなので、現場で許可の有無を確認してから搬出する流れが欠かせません。
IWI(保税蔵置場在庫状況照会)
NACCS上の在庫状況を照会します。棚卸の際にシステムや実在庫と突き合わせることで、登録漏れや搬出漏れを早く見つけられます。
選び方のポイント
- 保税業務(BIN・HPK・OUTなど)を前提に設計されているか
- HHTでのスキャンやSHORT/OVERの記録が無理なく行えるか(デモ・トライアルで確認)
- 未許可貨物の搬出を止める仕組みがあるか
- NACCSとの連携方法が自社の運用に合っているか
- HHTの機種・OSがサポート期間内か(Windows CE系は延長サポートが終了済み)
まとめ
保税倉庫の業務は、貨物を正しく管理することと、それをNACCSに正しく登録することが表裏一体です。現場の作業とNACCSの手続きをひとつの流れで扱えるシステムを選ぶことで、作業の効率化と保税管理の確実性を同時に高められます。
株式会社さざれでは、保税倉庫での利用を前提に設計した「Bonded WMS(BWMS)」を提供しています。HHTによる搬入・搬出、BIN・HPK・OUTの登録データ作成などに対応しています。お気軽にお問い合わせください。